立木を伐採する切り方にガターカットという方法があります。
このガターカットは一般的ではないのですが、
むしろ初心者向きの伐倒方法に、私は感じています。
しかも、倒す方法を定めやすいです。
そのガターカットの方法のエッセンスを記します。

メリットが多いガターカット
立木の伐採は危険が伴います。
だからガターカットは危険を回避するメリットがある伐採方法だと感じています。
そのメリットを列挙してみます。
- 倒したい方向に木を倒し易い
- クサビを使って木を倒すので、退避し易く安全
- クサビの効果を最大限に反映させ易い
- 後ろに傾いた木でも前に倒し易い
- 追い口を左右に分けて入れるので、的確に行い易い
- 細い木でもクサビを入れて倒すことができる
ガターカットによる伐採方法
立木の伐採では、木の重心がどこにあるのか?が重要です。
倒したい方向に重心があるのが稀で、大概は伐倒が難しい位置に重心があったりします。
ガターカットは下の様に倒したい方向とは逆に重心があるといった困った状況で、効果を発揮します。

下の動画では、かなり後ろに傾いた木をガターカットしています。
この動画を元に、上記のメリットにポイントを置いて、ガターカットの方法の要点を以下に記します。
通常の伐採と同じく受け口を作ります
通常通り、受け口は作ります。
倒す方向に受け口は向いている必要があります。

プロの伐採士が教本としている下の本によると、
斜めの切り込みは、30度から45度くらいの角度でチェンソーを入れていきます。
幹への横への切り込みは水平になる様に切ります。
受け口は初めは小さく作る様にすると、修正がし易くなります。
プロの伐採士は、受け口の修正を何度かして伐倒の精度を上げます。
いわんや、素人は見習わなければなりませんね。

受け口から芯を抜く
この後、通常ならば幹の反対側から追い口をいれますが、ガターカットでは溝を作ります。
受け口から幹の芯にチェンソーのバーを差し込み、背後の幹まで貫通させます。
すると、クサビを差し込める、溝、ガターが出来ます。

この様に受け口から溝を作ることにより、追い口を入れる高さは当然、通常より低い位置になります。
重心が伐倒方向とは反対側にある場合は追い口は低くするセオリー通りの伐採方法に意識しなくともなるメリットがあります。
幹の背後からクサビを差し込む
芯を抜いて溝を作ったので、そこに背後からクサビを差し込みます。
これからその溝のクサビをどんどん打ち込んでいく事になります。

幹が左右のどちらに傾いてるか確認する
上を見上げ木が左右のどちらに傾いているか確認します。
大概の木は真っすぐに立っていません。
幹が二股に分かれて、さらに二股に分かれて ・・・
左右のどちらに重心が片寄っているか、判断します。
重心が片寄った側から追い口を入れる
追い口は差し込んだクサビの少し上に入れます。
少し、バーの先がクサビの上に重なる程度に入れて切って行きます。
その前に、幹の重心が左右のどちらかに偏っているのか確認します。
片寄っている側から追い口を入れます。

クサビを打ち込み伐倒する
追い口を入れたら、中央に差し込んだクサビを打ち込みます。

重心が後ろにかかった幹では、このクサビを打ち込む作業に大変な労力が必要になります。
クサビを入れ込むと、重心が前に移動することにより幹の傾きが前の方への移動して来る筈です。

そして木は倒れます。
この様に、立木の伐倒は重心の移動がポイントになります。
ガターカットにあると便利な道具
クサビの効果を引き出すガターカットは伐倒の初心者にとってメリットが多い手法です。
ガターカットをする上であると便利な道具を記しておきます。
素人は印をつけて切ろう
立木の伐採では切る場所がとても重要になります。
印をつけておくと素人でもプロの様な伐倒がし易いです。
是非、チョークを使うことをお勧めします。
今、便利な書きやすいチョークがありますね。
印をつける為のチョーク、マーキングチョークです。
伐採をする人なら、持っておきたい道具の一つです。
3センチの厚みの伐倒用クサビ
ガターカットの威力を知ると厚いクサビば欲しくなります。
通常、伐採用のクサビの厚さは、2.5センチです。
それより厚い3センチのクサビがあります。
クサビをたたく万能斧
倒す方向とは真逆の後ろに重心がある場合、ガターカットの威力が発揮し易いです。
でも、クサビを打ち込むのに労力が必要になります。
そこで、通常のハンマーではなく、斧の刃の後ろを使って叩き込むと効果的です。
万能斧は実際、海外の林業家が伐採時に使うものもありますね。
ハスクバーナーの斧などは良く見る斧です。
薪割りとしても使えて、伐採時にもクサビを打ち込むのにも使える斧です。

