薪情報を入手する方法
薪を作る上で一番難しいのは薪情報を如何に集めるかだと思います。初心者だとこれがとても不安になりますよね。
薪ストーブを設置した薪ストーブ店や工務店は、
「 薪はなんとかなりますよ。 」ってかなり気安く言うみたいです。でも、本当は薪を集めるのは大変です。
実際に行われている薪情報の集め方をまとめてみました。薪ストーブ初心者の不安が少しでも解消されると嬉しいです。
2つの薪情報
富士山薪ストーブクラブでは、有難いことに薪情報を色々な形で頂いています。
これまでの経験により、
薪情報は大まかに2種類あると認識しています。
一人だけでもOKの薪情報
木を伐採したのだけれども、どうせその場で腐らせるだけなので、好きなだけ持って行っていいよ
薪情報を提供してくれる人は、こちらが薪にする木を探しているのを知って、善意で声をかけてくれたケースです。
この様に言ってくれる薪情報なら、一人で持ち運べるだけ頂く事も出来ます。
結果的には少量だけになってしまうのですが、それでも、OKと言ってくれると、マイペースで作業出来ますね。
でも、残念ながらこの様な薪情報は少ないです。
期待される薪情報
木を伐採したのだけれども、木が邪魔なので、全部持って行って欲しい。
この様に、私たちの作業に期待される場合が、薪情報では圧倒的に多いです。
持って行く量だけでなく、期限が切られている場合もあります。
一人では到底、作業出来ない程の量がほとんどです。
期待に応えるには、複数の人数でもらい受けることになるでしょう。
薪情報を得るにはグループの方が断然、有利です。
薪情報入手の方法
ひと冬、薪ストーブだけで暖房を取る場合、標準的に3トンの薪が必要になると思います。
3トンの木を毎年集めなければならないというのは、結構大変です。
買うと数十万円します。
それ故、薪ストーブ愛好家はあらゆる方法を使って、無料で薪にする木を得られる情報を入手する努力をしなければなりませんね。
それら方法をいくつかご紹介します。
名刺など媒体を用意
人が知り合える人数には限りがあります。でも、知り合いのそのまた知り合いとなるとかなり人数が増えます。
多くの人に自分が薪を集めている事を知ってもらうには、名刺やチラシの様な媒体が便利です。
見ず知らずの人でも、そういう媒体があると少し接し易くなります。簡単で良いので電話番号を記した何かを持っていると思わぬ効果があるものです。
私は名刺サイズのちょっとしたカードを使っています。ネットで自分でデザインできるサービスが安いので便利です。
公共サービスを利用する
意外と知られていないのが薪になる木をくれる公共のサービスです。
例えば市町村のゴミ処理センター
薪ストーブユーザーの為に木をくれる所があります。登録制になっている場合もあるので一度問い合わせしてみると良いと思います。
国土交通省では木を伐採している部署があります。河川事務所や砂防事務所です。
下の写真は砂防事務所が伐採木を配布した時の模様です。量がとても多かったです。軽トラックでは運ぶのに大変で、2トントラックが欲しかったです。
切った木を配布するサービスもしている公機関もありますので、ホームページをチェックしてみましょう。
また、公園の木も切ったらもらえるかもしれません。
管理事務所に問い合わせてみてはどうでしょうか? 下の様に自由に持っていける薪置き場があるかもしれません。
薪ストーブ仲間を作る
私のこれまでの経験では、薪情報がある時は、一人では荷作業仕切れない程の量の場合が結構あります。
それで断念せざるを得ないケースもあります。薪ストーブ仲間がいるとそういった薪情報をシェアすることができます。
薪を取得する可能性が増すので、薪ストーブ仲間を作りましょう。
一番簡単な方法は、庭で薪割りをしている人を見かけたら、声をかけてみる事です。共通の趣味があるので話題に事欠かない筈です。
私は公の機関機が薪にする木を配布する時、取りに来た人と立ち話をします。ちょっとした会話から薪ストーブ仲間が出来ると思います。
クラブに入る
あちらこちらに薪ストーブクラブが自発的に作られています。私も富士山薪ストーブクラブを運営しています。
富士山薪ストーブクラブ
富士山薪ストーブクラブは薪ストーブという共通の趣味を持った方々の集まりです。薪狩りなどクラブの活動内容を紹介しています。
クラブに入ると薪情報を共有し易くなります。大量に伐採木が出た時などもクラブメンバーが多ければもらい受ける事ができます。
” 個人だと相手にされない ”
薪情報を得ようと積極的に活動していると、折角、良い木があっても、なかなか個人だと困難な場合があります。
団体やグループだと話はかなり変わってきます。公の機関や会社からも声をかけて頂けることがあります。
それに何よりも、一人で作業するよりも、共同作業する方が断然楽しいです。
チェンソーは危険な道具でもあるので、一緒に作業をしてくれる人がいると何かあった時、素早く対応出来ます。
インターネットを利用する
薪ストーブクラブや公共サービスを探すのもインターネットが便利です。
他にも薪情報の掲示板やSNSなどにも、伐採した木を提供してくれる情報が掲載されたりしています。
定期的にチェックしておくと良いと思います。
立木を伐採する
切り倒した木をもらい受けるだけでは十分、薪情報が集まらないならば、立木の伐採もやってみるという方法もあります。
太くて高い木はプロでないと切れないのでしょうが、小径木ならば、立木の伐採は楽しいです。勿論、危険な作業であるという事を認識した上で準備をして行います。
木を切ってほしいという要望を持った人は結構いるもので、新たな薪情報の開拓になります。
参照) 立木の伐採の仕方
薪情報入手の心得
薪を集めるには、自分の心掛けが大切なのだと実感することが多いです。
物怖じしない
田舎暮らしを紹介するテレビ番組で近所の人が野菜をおすそ分けしてくれるシーンがお決まりの様に出てきますが、薪に関していうとその様な例は稀です。
自分から薪にする木をもらえないか働きかけないと、一冬分の薪を確保するのは難しいです。
例えば、木が伐採されている所をみつけたらば、物怖じせず、もらえないか尋ねてみると良いと思います。
この物怖じしないという心得がとても重要だと思います。
人と積極的に交流する
人に迷惑をかけるのではないか?
煩わしいと思われるのではないか?
人に話しかけにくい理由があれこれと浮かんでくるかもしれません。
そういう時はこう考えてください。
自分は人と積極的に交流しようとしているだけと。
大阪のおばちゃんが買い物する時に10円でもまけてもらおうとするのは、ケチではなく、会話を楽しもうとしているからだそうです。
薪という物を通して、色々な人と話をする事が出来る
そう思って、人との交流を楽しむ様にすると良いと思います。
分かち合いの精神
薪情報は独り占めしない方がかえって得をするというのが私の実感です。
木が沢山あって困っているという、ある薪ストーブ愛好家がいました。造園業者から木をもらい受けられることになっているのですが、量が多いのです。
でも、受け取りを一旦断ると、二度と貰えなくなりそうなので無理して引き取っているらしいです。
誰かとシェアすればいいのでしょうが、いつも多いとは限らないので、自分の分を優先的に確保するには、誰かと共同してもらい受けるというのはやりたくないと言います。
木を置いておく場所がなくなる程になってしまっていました。玉切りして薪割りしないと、木は悪くなるばかりです。
薪情報は多くても少なくとも困ります。なかなか難しいです。
仮に自分の分が少なくなろうとも、分かち合えた方が良いというのが私の考え方です。
薪も大切ですが、人との交流も大事
それが長い目で見ると薪情報が適度に集まる、そんな風に私は感じています。
薪情報の条件
実際に薪情報を得た時に、確認しておきたい諸条件があります。
木の種類や運搬のし易さ 等々、私たちが薪にするにはいくつか条件があります。
好条件の薪情報は少ないです。確認すべき条件を前もって整理し手際よく聞きだすのがポイントです。
実はその薪情報の条件を厳しすぎると薪情報は集まり難いです。
例えば、運搬には車が必要ですが、車が無いとなると持って来てもらえる薪情報という事になります。それはなかなか厳しい条件です。
できるだけあらゆる薪情報に対応できる様に普段からこちらの体制を整えておくと良いと思います。
具体的には薪情報を得た場合は、以下の条件を確認しましょう。
- 木の種類
- 運搬車が近くに行けるか
- チェンソーを使って良いか
- 作業する日時に制限はあるか
- 量はどの位か