立木の伐採の仕方

立木の伐採は危険な作業ですが、しっかり注意すればある程度は出来るものです。昔は里山を村落で管理していました。

伐採も村人が自ら行っていたのですから、知識と経験を積むことにより、小中径木なら伐採が可能になります。

但し、山師やプロの林業家ではないのですから、無理な木には手を出さない様にしましょう。




例えば下の様に家に隣接している木などです。家屋に損害を与えない様に切るには、プロでも難しいです。

この様な木は切って欲しいという要望もあります。それ故、薪情報を探していると出くわす事があります。

しかし、決して手を出してはいけない木です。

素人には切れない家屋に隣接した木

立木の伐採の仕方の概要を下にまとめてみました。




 

立木の伐採参考書

何も経験も知識もなく立木の伐採をするのは危険です。
せめて、やり方を下調べしてから臨みましょう。

木の切り方や伐採道具についてまとめられた物は少ないです。
下記の書籍などを参考にして下さい。

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立木伐採時の服装

下の写真は私が所属する富士山薪ストーブクラブのメンバーです。立木の伐採をする時の服装をしています。

プロの林業家でなくとも体の重要な部分を守る様に準備しておきたいものです。
まずは、頭と目ですね。

ヘルメット



チェンソーで自分の脚を怪我させない為にチャップスを着装する人もいます。
プロが履く様なズボンもあるのですが、チャップスの方が休憩時に外せるので蒸れに難く良いみたいです。

チャップス



 

立木伐採手順

立木の伐採に経験も知識も全くなく参加するのは危ないです。

最低限、木を倒す作業の流れは前もって知っておきたいです。このページに概略を記しますが、他に資料や書籍などを見て理解を深めておきたいものです。

 

倒す方向を決める

少し離れた所に立ち、枝ぶりを見ると重心がどこにあるのか分かると思います。

そして、木の根元に立って障害物がないか?
倒れる方向の逆に速やかに逃げる事が出来るか?
確認します。

木の根本に立ち倒す方向を確認する

でも、倒したい方向と倒し易い方向が一致しない場合もあります。
状況を見ながら、木を倒す方向をまずは決めます。

 

倒す木の順序を決める

倒す方向によっては隣接する木にかかってしまう場合があります。
そうなるとかなり危険な状態になります。

かかり木

上の状態のかかり木を、チェンソーで一部を切断して兎に角、倒そうとする場合があります。

でも、焦ると下の様な状態になります。

かかり木は複雑な力が働いて、チェンソーが挟まって取れなくなる場合があります。チェンソーを取ろうとしていると木がバサッと上から落ちて来たなんていう事もまります。

とても危険です。

かかり木にチェンソーが挟まる

上の様なかかり木の状況にならない為に、倒す方向には障害物がない様にしたいです。その為には障害になる木を先に倒す必要があります。

 

逃げる方向の障害物を除去する

木を倒す方向が決まると、その裏側が安全な方向という事になります。
チェンソーで切っている最中に木が動き出したら、素早く安全な方向に逃げなければなりません。

木や草に足を取られて逃げ遅れることない様に、障害物を除去します。足元が草で覆われている場合は、草刈りを先にしたいものです。

また、木の根元に切った枝や木が積まれている場合がありますが、それらも除去します。

足元の障害物を除去する

小さい切株につまづき、逃げ遅れる事も考えられます。地面に突起物がないか確認します。

 

枝を落とす

木の重心を考えると倒したい方向によっては、枝を切っておきたい場合があります。

梯子や脚立を使って枝を切ります。
木に梯子をかける場合は梯子をロープでくくりつけて固定します。刃物をもって上るので梯子が外れて転ぶと怪我をする事も想定されます。

梯子をロープで固定する

 

道路側に倒れる場合には人を配置する

木が生えている場所や倒す方向によっては道路に木が倒れてしまう事も危惧される場合もあります。

その為に車が来ないか、見張りを配置します。
実際は車通りが少ない農道などが多いのでしょうが、万が一に事故になる場合があります。

道路に見張りを配置

仮に道路に木が倒れてしまった場合でも、速やかに木を除去できる様に人員を配置しておきます。
道に倒木しても速やかに除去できる様に人員を配置

地主の依頼を受けて立木を切るのでしょうから、地主経由で近隣地区への道路への倒木についても話をしてもらう必要があります。

 

どこを切るか印をつける

倒そうとする木にチェンソーをどうやって入れていくか、印をつけます。

実際は印通りに切るのが難しくとも、印があると本来予定していた位置よりどれだけずれて切ってしまったか、分かり易くなります。
木に印をつける
 

受け口を切る

倒す方向に受け口を切っていきます。
この時、受け口があまり深くならない様に注意が必要です。

幹の太さの1/4~1/3を目標とすると良いと思います。

受け口を切る

 

追い口を切る

受け口の反対側から追い口を入れていきます。
決して切り抜いてはいけません。チェンソーで切って倒すと言うよりも、切りこみを入れるといったイメージです。

追い口を入れる場所

切りこみの深さは、幹の太さの1割程は残すつもりでいると良いと思います。

木がゆっくりと倒れていく様にすれば、作業者が木から安全に離れる事ができます。
それ故、切り抜くことはなく、木が動き斜めに傾き出す前にチェンソーを木から離す様にしたいです。

 

倒す

木が倒れる時は速やかにその場を離れなければなりません。その時にチェンソーが動いていると、怪我をする危険があります。

それ故、まだ木が倒れる前に、追い口は切り終わり、チェンソーを止めていたいです。

追い口に力を加える事により木を倒します。
例えばフェリングレバーを使います。追い口にフェリングレバーを差し込み持ち上げます。テコの原理で力がかかり木は斜めに傾いていきます。

フェリングレバーで倒す



もしくは伐採用の楔(クサビ)を追い口に差し込みハンマーで叩いて力をかけます。

木が斜めになりゆっくり倒れる様子をイメージして作業すると良いでしょう。木が動き出したら、素早く木から離れて逃げます。



 

自然に感謝を!

立木はむやみに伐採してはいけないことになっています。役所への届け出が必要になる場合があります。

しかしそれ以前に、私たちが自然に感謝の気持ちがを持つ事が必要です。すると自ずと私たちの立ち居振る舞いが変わってくるものだと思います。

自然に感謝をする

 




 

立木伐採後の解体作業

危険な立木の伐採の後は、倒した木を解体していきます。
実はこの作業が大変です。切った丸太をもらい受ける方が断然、作業量が少なく楽です。

それ故、立木の伐採を敬遠する人もいますね。
出来るだけ効率的にかつ安全に作業を進めたいものです。立木伐採後の解体作業の概略を下に記します。

伐採した木の解体


 

倒した木は一人で解体する

木が倒されると一斉にみんなで木を解体していく ・・・

一見、効率的に思えますが、危険です。木は倒れている時に複雑な力が働いています。

どこかを切断した為に木が動き出してしまい、怪我をしてしまう事が想定されます。一本の木を解体していくのは一人のみです。

一人で解体していく

 

チェンソーの入れ方

最もチェンソーを木に挟んでしまうのは、倒れた木を解体している時です。
倒れた木には各々の箇所で様々な力が働いています。それ故、チェンソーの入れ方が重要になって来ます。

ポイントは圧縮力と張力です。

参考ページ): 上から?下から?どちらから木を切るか

下の図の様に岩の上に木が倒れている場合、気を付けて切っていかなければなりません。

木の上部は重く、岩を支点として弓なりに沿った状態になっています。
矢印の点では、木の上側が張って伸び、下側は圧縮されています。こういう場合は、まず、圧縮力がかかっている側に切れ目を入れます。

そして次に、上側を切っていきますが、切り抜かず途中で止めるつもりでチェンソーを入れていきます。
倒れた木

木の先が重いので、跳ね上がるのを警戒して、バッサリ切ってはいけません。
木の上からある程度切り進めると、木の自重で、メリメリと折れる様にします。折れ出したら速やかに木から離れます。

圧縮力がどちらにかかっているのか見極めながら、チェンソーを入れていく様にします。

圧縮力がかかっている側から切れ目を入れる



 

切った木を仕分ける

太い幹だけいるけれども他はいらない
・・・という薪ストーブ愛好家もいるでしょう。

しかし、立木を切ると幹だけではありません。他の部分の木も出ます。
ストーブに入れれば燃料となるのである程度は持って帰りたいものです。

下はプロが処理した解体後の木です。
木は主に以下の4つに分類されます。

  • 太い幹の部分
  • 太い枝
  • 中ぐらいの枝
  • 末端の枝

解体後の木の分類
上の写真の様に仕分ける車に積みこみ易くなります。

木の所有者との話し合いでどの様に木はするのか、あらかじめ決めた通り処理すれば良いです。

 

枝の切り方

枝をおとしていく作業を全部チェンソーで行うよりも、一部は鉈(なた)を使った方が楽に行えます。

鉈は振り回さなくとも自重で降り下ろすだけで結構な威力があります。
ちょっと太い部分でも下の様に木を折り曲げてテンションをかければ、鉈で切断することが出来ます。

折り曲げた所を鉈で切る



 


 







 

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